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高野山は、1200年前に弘法大師空海が開いた日本を代表する真言密教の聖地です。今も117もの寺院が立ち並び、多くの人々が訪れており、世界遺産として認定されています。この動画では、高野山の森や寺院を見せながら、伝統建築を支え続けている宮大工の職人たちの取り組みを追っています。
1200年の歴史の中で、多くの社寺は落雷などで焼失したことがあります。そのたびに宮大工の職人の手により再建、修復されてきました。宮大工たちは手法を受け継ぎながら、100年、200年先を見据え、日々の作業に明け暮れています。
動画の後半では、特に金剛峯寺をはじめとした文化財に指定されている建造物に使われている、ヒノキの皮を何枚も重ねて屋根を葺く技術「檜皮葺き(ひわだぶき)」について紹介。この作業はすべて、檜皮職人の手作業でおこなわれており、その緻密さには思わず目を見張ります。この檜皮葺きの耐用年数は20年~30年、長い間、職人が葺き続け、それが今の美しい建造物につながっています。
最後に少し気になる事実が告げられます。
「現在は、良質な檜皮が少なくなってきていますが、これを継承していくためにも、豊かな山林を作っていかなければならない、重要な時代を迎えています。」
豊かな山林と、技術の継承。その重要性を静かに伝えながら、この動画は終わります。伝統建築の継承に関する課題を一緒に考えてみましょう。
▶︎日本の伝統技術の課題を解決するには、どんな方法があるでしょうか?
▶︎みなさんの地元には、どんな伝統建築がありますか? (地元で思いつかない場合は日本国内や旅先でもOKです)その継承のための取り組みも調べてみましょう。
▶︎世界には、どんな伝統建築がありますか? その継承の取り組みも調べてみましょう。
参照:
高野山(和歌山県観光連盟)
世界遺産活動・未来遺産活動(日本ユネスコ協会連盟)
檜皮(ひわだ)-文化財を維持する特用林産物(日本特用林産振興会)
(曽我美穂)