Contents navigation
英語タイトル：Climate Change and People in Cities
世界中の人々は、一体どこに暮らしているでしょう？ 驚いたことに、56.2%もの人が、都市圏に居住しています。明かりの灯る、空調のきいた快適な部屋を多くの人が求め、都市圏では今も建設ラッシュが続いています。また、世界的なビジネスの拡大により、地上だけでなく海や空の交通網も発達しました。地球規模の経済活動の急拡大による温室効果ガスの増加の一方で、異常気象の発生頻度も増えています。化石燃料の燃焼による大気汚染、食糧危機を引き起こす恐れのある海水の酸性化など、自然環境の破壊も急速に進んでいます。
このような状況の中で、デイブ・ホール博士は「“都市の発展は自然を犠牲にしないといけないし、自然保護は都市を犠牲にしなければならない”という考えには誤解がある」と訴えています。そして「緑化と都市周辺流域の森林伐採の抑制で、未来の都市にはより多くの緑が残るはずだ」とも。
「レース・トゥ・ゼロ（Race to Zero）」キャンペーンは世界700以上の都市が参加している取り組みです。2030年までに排出量を50%削減、2050年にはネット・ゼロを目指します。世界で２番目に人口密度の高い国、シンガポールも「グリーンプラン2030」で、ネット・ゼロに取り組んでいます。再生可能エネルギーへの転換、低炭素技術の開発強化や環境教育などに力を入れています。
ホール博士はネット・ゼロにはこれら政府の取り組みの他にも「一人ひとりの個人の力の欠かせない」と説きます。よりサスティナブルな商品の選択や、環境保全のリーダーを正しく選び、適切な情報を得て活動に結び付けるなど、市民からの活動の支援なくして、ネット・ゼロは達成できないことでしょう。
▶︎人口の都市への集中で、どのような問題が起こっていますか？
▶︎サステナブルな商品の価格を、あなたは高いと思いますか？
▶︎動画を見て、自分たちができる地球温暖化対策を考えてみましょう。
参照：
世界の社会課題解決（SDGs）の促進に向けて〔PDF〕（経済産業省）
SDGsの経済効果 〜どこまで成長につながるか〔PDF〕（経団連）
都市化問題とは （国連ハビタット福岡本部）
持続可能な都市の課題〔PDF〕（外務省）
持続可能な都市をめざして（国立環境研究所）
（瀬戸陽子）
