気候変動の影響を受ける小島嶼諸国の水問題
CONTENTS No : 13_003802
TIME : 05:39
AUTHOR : © PACC
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太平洋の島々は気候変動の影響を大きく受けています。海面上昇、降雨パターンの変化による災害、熱帯性低気圧の増加、沿岸の海水の温度上昇と酸化など…このまま気候変動が進むとこうした地域に住む人々は、より危機的な状況に置かれます。しかし、気候変動は、これらの国の努力だけでは対策しきれません。とはいえ、何もせずにいれば状況は悪化するばかりです。一体どうすればよいのでしょうか?
その答えの1つが、気候変動の影響への適応です。それをプロジェクトとして行っているのが、今回の動画で取り上げられている「太平洋気候変動適応プロジェクト(PACC)」です。目的は、太平洋にある14の島国のコミュニティが気候変動による変化に適応するサポートをおこなうこと。国連開発計画(UNDP)などの国際機関やオーストラリア政府などの支援のもと、水、食糧、沿岸の水域の3つの分野を中心に、14の島国の気候変動へのレジリアンスを高める対策を考え、実践しています。
動画では、特に安全な水(飲料水、淡水など)の確保のための取り組みを取材。気候変動により増えている干ばつに対応するための貯水池、貯蔵施設の整備、雨どいから流れる水を浄化するシステム、水を使わないコンポストトイレなどの様子が関係者の声と共に紹介されています。こうした気候変動に適応するための取り組みは、長い目で見ると貧困を減らし、地元の経済を活性化させる力になります。
気候変動が進まないために温室効果ガスを出さないようにする緩和策はもちろん必要です。しかし、すでに世界各地で大小さまざまな気候変動の影響が起こっている今、適応策もおこなっていくことが大事です。適応とはどんなことか、何をすればよいのか。この動画や関連サイトを手がかりに考えてみましょう。
▶︎気候変動により、世界ではどんな影響が起こっていますか?
▶︎そういった気候変動の影響に適応するために、どんなことをすればよいでしょうか?
▶︎私たちの身のまわりでも気候変動の影響は出ています。どんな適応策ができるでしょうか?
参照:
気候変動と適応(国立環境研究所:A-PLAT)
気候変動の影響への適応 -未来のために今はじめよう-(国立環境研究所:A-PLAT)
Pacific Adaptation to Climate Change (PACC) Programme(英語:SPREP)
(曽我美穂)
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TARGET 1-5
TARGET 1-5BUILD RESILIENCE TO ENVIRONMENTAL, ECONOMIC AND SOCIAL DISASTERS
2030年までに、貧困層や状況の変化の影響を受けやすい人々のレジリエンス(※3)を高め、極端な気候現象やその他の経済、社会、環境的な打撃や災難に見舞われたり被害を受けたりする危険度を小さくする。
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TARGET 6-4
TARGET 6-4INCREASE WATER-USE EFFICIENCY AND ENSURE FRESHWATER SUPPLIES
2030年までに、水不足に対処し、水不足の影響を受ける人々の数を大幅に減らすために、あらゆるセクターで水の利用効率を大幅に改善し、淡水の持続可能な採取・供給を確実にする。
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TARGET 13-1
TARGET 13-1STRENGTHEN RESILIENCE AND ADAPTIVE CAPACITY TO CLIMATE RELATED DISASTERS
すべての国々で、気候関連の災害や自然災害に対するレジリエンスと適応力を強化する。
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TARGET 13-a
TARGET 13-aIMPLEMENT THE UN FRAMEWORK CONVENTION ON CLIMATE CHANGE
重要な緩和行動と、その実施における透明性確保に関する開発途上国のニーズに対応するため、2020年までにあらゆる供給源から年間1,000億ドルを共同で調達するという目標への、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)を締約した先進国によるコミットメントを実施し、可能な限り早く資本を投入して「緑の気候基金」の本格的な運用を開始する。