海洋生態系の保全を社員食堂から始めよう!~サステナブル・シーフードの取り組み~(パナソニック株式会社)
CONTENTS No : 14_007255
TIME : 05:20
AUTHOR : © Panasonic
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サステナブル・シーフードとは、持続可能な生産(漁獲・養殖)に加え、加工・流通過程における管理やトレーサビリティの確保について認証を取得しているシーフードのことで、主な国際認証としてMSC※1認証(天然漁獲対象)やASC※2認証(養殖対象)があります。これらは、持続可能な漁業や責任ある養殖業を第三者審査機関が厳格な規格に基づき認証し、認証された漁業、養殖場で生産された水産物にエコラベルを貼付し消費者に選んでもらうことで、そうした漁業、養殖業をさらに普及させていくものです。
東日本大震災で牡蠣養殖施設を失った宮城県南三陸町戸倉の漁業組合は、復興への取り組みの中で、2011年からWWFジャパンと協働して、2016年3月に日本で最初にASC認証を取得しました。その取り組みへの支援に2014年から参加していたパナソニックは、日本で初めて、社員食堂でMSC/ASC認証を取得したサステナブル・シーフードを継続して提供する取組みを2018年3月からスタートさせ、約100拠点の国内全社員食堂への導入に向けて取り組んでいます。社員食堂での提供により、社員に海洋生態系の厳しい現状やその対策としてのサステナブル・シーフードの重要性、MSC/ASC認証の認知などを向上させることで、社内外でサステナブル・シーフードを選んで買うという消費行動の変革を促し、SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」の達成に貢献することを目指しています。同様の試みは、デンソーなど、SDGsに貢献することで社会の期待に応えようとする他企業にも広がっています。
再生産可能な自然の恵みを、自然の回復力の範囲内で利用していくという意味で、サステナブル・シーフードの推進は、現在ヨーロッパを中心に消費者にも広がりつつあるサーキュラー・エコノミー(循環型経済)の考え方にもつながります。
※1MSC(Marine Stewardship Council)海洋管理協議会
※2ASC(Aquaculture Stewardship Council)水産養殖管理協議会
▶︎マーケット(スーパー、コンビニ、生協、ネット通販等)に行って、MSCラベルやASCラベルがついた商品を探してみましょう。
▶︎循環する経済(サーキュラー・エコノミー)について、調べてみましょう。
▶︎海洋資源を枯渇させない漁業を支えるために、何が必要か、みんなで考えて、出し合ってみましょう。
参照:
サステナブル・シーフードを社員食堂に日本で初めて継続的に導入(Panasonic )
MSC 海洋管理協議会
ASC 水産養殖管理協議会
海洋における生物多様性の保全(環境省)
循環経済ビジョン〔PDF〕(経済産業省)
EU のサーキュラー・エコノミー に関する調査報告書〔PDF〕(日本貿易振興機構)
(加藤知愛)
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TARGET 12-3
TARGET 12-3HALVE GLOBAL PER CAPITA FOOD WASTE
2030年までに、小売・消費者レベルにおける世界全体の一人あたり食品廃棄を半分にし、収穫後の損失を含めて生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減らす。
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TARGET 12-8
TARGET 12-8PROMOTE UNIVERSAL UNDERSTANDING OF SUSTAINABLE LIFESTYLES
2030年までに、人々があらゆる場所で、持続可能な開発や自然と調和したライフスタイルのために、適切な情報が得られ意識がもてるようにする。
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TARGET 14-2
TARGET 14-2PROTECT AND RESTORE ECOSYSTEMS
2020年までに、重大な悪影響を回避するため、レジリエンスを高めることなどによって海洋・沿岸の生態系を持続的な形で管理・保護する。また、健全で豊かな海洋を実現するため、生態系の回復に向けた取り組みを行う。
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TARGET 14-4
TARGET 14-4SUSTAINABLE FISHING
2020年までに、漁獲を効果的に規制し、過剰漁業や違法・無報告・無規制(IUU)漁業、破壊的な漁業活動を終わらせ、科学的根拠にもとづいた管理計画を実施する。これにより、水産資源を、実現可能な最短期間で、少なくとも各資源の生物学的特性によって定められる最大持続生産量(※11)のレベルまで回復させる。