食べ物の来た道 〜こども調査隊
CONTENTS No : 04_006260
TIME : 19:40
AUTHOR : © GreenTV / Rob Hifle・BDH Films
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今回紹介する番組は、約20分の大作です。時間を聞くと長く感じるかもしれませんが、見始めるとあっという間です。というのも、この番組のテーマが「食べ物」をめぐる問題だから。そして、その問題を調査し、対策を見つけ出しているのがイギリスの子どもたちが演じる調査員という設定になっており、誰が見ても熱中し、納得できるドキュメンタリードラマになっているからです。
番組は、ボスと3人の調査員が集まり、調査員がボスから課題を聞く場面から始まります。そこで明かされるのは「世界中がイギリス人と同じ食生活をしたら、地球が3個必要になる」という事実。これを1個分で足りるようにするにはどうすればよいのか調べ、対策を考えるのが課題で、それぞれの調査員に課題が出されます。
1人目の調査員アデッシュへの課題は、リンゴがどこから来ているかを調べること。アデッシュはこの課題を調べるためにスーパーに行き、リンゴを購入。その多くが外国産であることに驚きます。原因は、みんなが1年中リンゴやバナナなどを食べたいから。なんとイギリス人が食べる果物の10個のうち9個が外国産のものだという恐ろしい事実も判明します。
2人目の調査員ルーイへの課題は、ソーセージの材料となる肉がどんな肉で、どこから来ているか調べること。すると、多くのブタやニワトリがせまい小屋で集約農業の方式で外に出ることもなく育てられていることが明らかになります。その理由は安い肉を流通させるため。
3人目の調査委員ジョセフィーヌへの課題は、インスタント食品の材料を調べ、かわりにそれを自宅から50マイル以内の地元産の材料を集めて作ること。ジョセフィーヌはインスタントのピザを調べるために食品の製造会社に電話をし、その材料が世界中から集められていることに驚きます。そして、地元産の材料を集めようとするのですが…。
それぞれの調査員が驚くべき事実を知り、そこから自分たちができることを探し、見つけるまでのストーリーを丹念に追っていて、知らないうちに自分も現場にいる感覚で応援したくなります。また、事実を突き止めるのも、解決策を探すのも、すべて入念な取材に基づいているので納得できます。子どもも大人も楽しめ、これから自分たちができることも分かる番組です。番組を観て気に入った方は、ぜひ家族、友人、知人にもおすすめしてみてください。
▶︎こども調査隊が調査を遂行する動画を視聴して、どのようなことを感じましたか。近くの大人や子供と話し合ってみましょう。
▶︎地球の資源を枯渇させないためには、先進国ではどのような暮らしをデザインすると良いのでしょうか。
参照:The Soil Association(英語)
(阿久津美穂/加藤知愛)
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TARGET 4-7
TARGET 4-7EDUCATION FOR SUSTAINABLE DEVELOPMENT AND GLOBAL CITIZENSHIP
2030年までに、すべての学習者が、とりわけ持続可能な開発のための教育と、持続可能なライフスタイル、人権、ジェンダー平等、平和と非暴力文化の推進、グローバル・シチズンシップ(=地球市民の精神)、文化多様性の尊重、持続可能な開発に文化が貢献することの価値認識、などの教育を通して、持続可能な開発を促進するために必要な知識とスキルを確実に習得できるようにする。
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TARGET 8-4
TARGET 8-4IMPROVE RESOURCE EFFICIENCY IN CONSUMPTION AND PRODUCTION
2030年までに、消費と生産における世界の資源効率を着実に改善し、先進国主導のもと、「持続可能な消費と生産に関する10カ年計画枠組み」に従って、経済成長が環境悪化につながらないようにする。
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TARGET 12-3
TARGET 12-3HALVE GLOBAL PER CAPITA FOOD WASTE
2030年までに、小売・消費者レベルにおける世界全体の一人あたり食品廃棄を半分にし、収穫後の損失を含めて生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減らす。
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TARGET 12-4
TARGET 12-4RESPONSIBLE MANAGEMENT OF CHEMICALS AND WASTE
2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクル全体を通して化学物質や廃棄物の環境に配慮した管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小限に抑えるため、大気、水、土壌への化学物質や廃棄物の放出を大幅に減らす。