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今回は、環境教育の先駆者とも言える財団法人キープ協会をご紹介致します。
キープとはKiyosato Educational Experiment Projectのこと。第二次世界大戦で破綻した日本を再建すべく、米国人ポール・ラッシュによって八ヶ岳の麓、清里に設立され酪農を中心として農業を事業として展開してきました。そして、1986年、環境教育事業部が発足しました。
冒頭に登場する方は、設立当時から環境教育事業を担当されている環境教育のプロフェッショナル川嶋直さん。川嶋さんは「自分たちがやっているのは、人の個性や力を引き出す教育。」と語っています。では、どんな形でその教育は行われるのでしょうか?教育というと子供を思い浮かべがちですが実は研修に参加されている方は、立派な大人の方たち。川嶋さん曰く「環境教育は、大人にこそ大事なもの」とのこと。その方たちを引き連れ、森に入り、生えている雑草がなぜ人間の背丈ほどに伸びるのか、この樹木の葉はなんでこんなに粘着性があるのか、なぜこんな匂いがするのか・・・と五感をフルに活用して、インタープリターの鳥屋尾さんが用意しているプログラムを体感して行きます。そして、森の中の不思議さに皆感嘆のため息を漏らすこともしばしば。「触ったり、においを嗅いだり、眼をつぶったりすることで、他の感覚が鋭くなることを実感できた」と参加者の方がコメントしていたのが印象的でした。
この五感をフル活動して体感したことを参加した方たちは、どのように今後生かしていくのでしょうか。取材に行った筆者も、今回の研修を撮影者として参加させていただきましたが、こんど地元の森に入ったときには、いつもとは違った視点で森を歩けそうな気がします。KEEP協会の環境教育研修、皆様も参加されてみてはいかがでしょうか?
参照:公益財団法人キープ協会
(桜井)