気候変動を止めるためにできることがある! 〜FoEジャパン

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AUTHOR : © FoE Japan

SDGsとは

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地球規模での環境問題に取り組む国際環境NGOのFoEジャパン。世界74ヵ国に200万人のサポーターを有する Friends of the Earthインターナショナルのメンバー団体として、日本では1980年から活動しています。長年力を入れている気候変動やエネルギーとともに、森林保全や里山再生など、SDGsに関わる多彩なテーマを扱うキャンペーンや実践活動を行っている。

途上国の開発現場での気候変動の影響を「見える化」

今最も力を入れているキャンペーンの一つは、途上国で生じている気候変動の影響を現地調査し、先進国に気候変動への対応を求める「クライメイト・ジャスティス(気候正義)キャンペーン」です。フィリピン、スリランカ、インドネシアの3カ所で調査した結果を、記事と動画で公表しています。

参照:Climate Justiceパンフレット

FoEJapan
COP22マラケシュ会議で気候正義を訴えるパレード

かつてない規模の巨大台風の被害から回復できずにいるフィリピン・レイテ島の集落、異常気象の影響で農業に甚大な影響が出ているスリランカ北東部、海水位の上昇で農業や養殖業が立ち行かなくなっているインドネシア中部ジャワ州―。2016年に世界の平均気温が産業革命期以降約1℃上昇しましたが、すでに世界じゅうで被害が顕在化しているのです。

クライメイト・ジャスティス・キャンペーンの狙いについて、FoEジャパン気候変動・エネルギー担当の深草亜悠美さんは、こう話してくれました。

「途上国での気候変動の影響は、温室効果ガスを大量に排出してきた日本を含む一部の先進国や新興国に歴史的に大きな責任があり、不公正な状況が続いているということを知っていただきたいです。このキャンペーンをきっかけに、先進国での抜本的な社会構造の変革(システムチェンジ)による大幅な温室効果ガス削減への取り組みとともに、地球規模でSDGsに沿った気候変動対策、持続可能な開発が行われる必要があると思います」

自然エネルギーを広げて気候変動を止める

先進国のシステムチェンジにつなげるために、政策に働きかけるだけでなく、私たち一人ひとりにできることがあります。

FoEジャパンでは、電力小売り全面自由化に際して、電力の購入元を原子力発電所や石炭火力発電所を持つ大手電力会社から変えたいと考えている人たちに向けて、自然エネルギーによる電力供給を行う電力会社への変更を促す情報発信キャンペーン「パワーシフト・キャンペーン」を2015年3月にスタートさせました。キャンペーンでは、①電源構成などの情報開示をしている②自然エネルギーを中心として電源を調達している③原子力発電や石炭火力発電を使わない④地域や市民による自然エネルギーを重視⑤大手電力会社と資本関係がない——という5つのポイントをクリアしている、あるいはクリアすることを目指している23社(2017年7月現在)について、特設サイトで紹介しています。

参照:パワーシフト・キャンペーン

同キャンペーンでは、米アウトドアメーカーのパタゴニアや英オーガニック化粧品ブランドのラッシュ、かまぼこなど海産物製造・販売の鈴廣(神奈川県小田原市)、自由の森学園(埼玉県飯能市)など、組織理念としてパワーシフトに取り組む先進企業・事業所などの事例も発信しています。今後は、個人のパワーシフトを促すだけではなく、企業や団体のパワーシフトも積極的に働きかけていくそうです。

FoEジャパンではこのほかにも、東南アジアなどでの違法伐採対策働きかけや環境・社会配慮がなされた木材の利用促進運動「フェアウッド」の推進、福島第一原発事故の被害者支援や子どもたちの保養、八王子での里山再生活動なども行っています。

気候変動(目標12)についてのグローバルな政策提言から、クリーンなエネルギー(目標7)、森林保全や生物多様性(目標15)などに関わる国内でのローカルな実践まで、多彩なアプローチでSDGsの目標達成に貢献しようとするFoEジャパンの活動に、ぜひ注目してみて下さい。