質の高い教育をみんなに ~SDGs目標4解説動画(市川斉 氏)

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質の高い教育をみんなに

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シャンティ国際ボランティア会は、アジア各地での学校建設や図書館建設・運営を通じて、貧困や戦争、環境破壊、災害などに苦しむ人々に対して、教育機会を提供してきました。1981年の設立以来36年にもわたって一貫して活動を続けて来たのは、教育が持続可能な未来づくりには欠かせないものだと考えているからです。

SDGs目標4は、一言で言えば「質の高い教育をみんなに」ですが、この目標が達成できた際の波及効果は計り知れません。教育を受けることによって、貧困から抜け出すことにつながったり(目標1)、女の子だからと言って不利な状況に置かれることがなくなるようになったり(目標5)―。

持続可能な未来社会を今を生きる私たち、さらには私たちの子どもや孫たちがつくっていけるかどうかは、この目標4にかかっていると言っても過言ではないのです。

市川 斉 氏
(公益社団法人シャンティ国際ボランティア会 常務理事)

1990年シャンティ国際ボランティア会入団。1995年1月に起きた阪神・淡路大震災において、現地責任者(のちに神戸事務所長)として緊急救援及び復興支援活動に関わる。東京事務所復帰後、国内外で緊急救援活動に携わる。2013年より現職。


教育。それは、人々が自分の力で考え、社会に参画し、人生のさまざまなチャンスを手に入れるうえで、とても重要な役割を果たします。

知識やスキルを身につけて職業を得ることは、貧困から抜け出すきっかけにもなります。自分たちの行動が、地球環境や周りの人たちに与える影響に気づくことができれば、未来のために、よりよい選択をすることができるようになるでしょう。

貧しい家庭の子どもでも、障がいのある子どもでも、女の子でも、誰もが教育を受け、人生を豊かにする権利を持っているのです。

しかし、現在、世界には初等教育を受けられていない子どもたちがまだ6,000万人近くいます。そして、大人の6人に1人が、教育を受ける機会を得ることもなく生活しています。貧しい家に生まれた子どもたちほど、十分な高等教育を得て、高収入の仕事につく可能性が低いとされています。そして、女性であることや障がいがあることなどを理由に、十分な教育や職業訓練の機会を得ることができない人もたくさんいます。

今、こうした現状を打破できる可能性が芽生えています。

ICT(情報通信技術)の発達によって、世界中のどこにいても、インターネットを通じて、ハイレベルな授業を受けることができるようになりました。誰もが未来に挑戦することができるように、志の高い人たちを対象に、奨学金を提供する機関もあります。多くの人たちが、学ぶことを通じて視野を広げ、より大きな夢にチャンレンジする意欲を得られるのです。

誰もが分け隔てなく、質の高い教育を受けられる環境をつくること。それが、貧困をなくし、持続可能な社会をつくる上での基盤となるのです。

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